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全国中古マンション価格が上昇、地方主要都市で改善傾向

(株)東京カンテイが発表した「2024年12月度中古マンション価格天気図」によると、全国の中古マンション価格は上昇した地域が増加し、特に地方主要都市での改善が目立つ結果となった。同調査は、70平米換算の中古マンション価格を基準に、全国47都道府県の市場動向を「天気マーク」で可視化したもの。

全国の価格状況を示す「晴」の地域数は前月の12地域から17地域に増加。一方、「雨」は10地域から5地域に減少し、市場全体で価格下落の傾向が弱まったことが確認された。特に天気模様が改善した地域数は9地域から22地域に急増しており、前月比で価格が下落した地域数も23地域から13地域へと大幅に減少している。

三大都市圏では、首都圏の平均価格が2.0%上昇。東京都は1.9%上昇し、埼玉県と神奈川県もそれぞれ1.0%および1.2%の上昇を記録した。近畿圏では、大阪府が4.0%、京都府が4.6%、兵庫県が5.0%と主要府県で堅調な価格上昇を見せた。中部圏では、愛知県が3.7%、岐阜県が5.8%、静岡県が2.0%上昇するなど、全体的に上昇傾向が続いている。

地方圏でも改善が顕著で、広島県は3.2%の上昇、福岡県では1.2%上昇し、特に福岡市では7.7%という大幅な上昇が見られた。また、北海道の札幌市では1.0%、宮城県の仙台市では0.5%の上昇が確認され、地方主要都市での市場の活性化が進んでいることがうかがえる。

東京カンテイはこの結果について、全国的な中古マンション市場の回復基調を示していると分析している。ただし、一部の地域では引き続き横ばいまたは下落傾向が残っており、地域間の格差が課題として残る状況だ。

情報参照元/(株)東京カンテイ「2024年12月度 中古マンション価格天気図

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