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2024年の中古マンション価格、首都圏は10年ぶりに上昇傾向が一服

2024年の中古マンション市場では、首都圏全体の年間平均価格が前年比-1.1%と10年ぶりに下落へ転じたことが明らかとなった。(株)東京カンテイの調査によれば、首都圏の平均価格は4,747万円で、周辺3県(神奈川・埼玉・千葉)の価格下落が影響している。一方、東京都のみが+5.0%の上昇を記録した。

近畿圏および中部圏でも中古マンション価格は反落し、近畿圏では-0.9%、中部圏では-1.6%の下落となった。特に名古屋市では、一戸建て住宅への購入シフトやリニア中央新幹線の工事中断が価格の上値を抑える要因となっている。一方、大阪市では+4.9%と堅調な上昇を見せた。

東京都の価格上昇は、高所得層や投資家による都心部への旺盛な需要が牽引したとみられる。特に東京23区では前年比+9.4%の7,720万円となり、都心部では+20.2%と大幅な上昇を記録している。この背景には、国内外の富裕層からの支持があると考えられる。

一方で、周辺3県では急激な価格高騰が購入層の負担を増大させたため、神奈川県、埼玉県、千葉県の価格は軒並み下落。特に埼玉県では-3.7%、千葉県では-2.5%と、首都圏全体の価格下落を押し下げる結果となった。

参考/(株)東京カンテイ「中古マンション70平米価格年別推移(24年・年間版)

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