(株)東京カンテイより2024年12月における木造戸建て市場の調査結果が公表された。
首都圏では、新築住宅の平均価格が4,620万円(前月比+1.3%)と3か月連続で上昇しており、東京都では5,765万円(+4.5%)と特に目覚ましい伸びを見せた。一方で、千葉県(3,829万円、-1.7%)や埼玉県(3,817万円、-0.3%)では下落が続いており、地域間の温度差が浮き彫りになっている。
中古市場でも首都圏は堅調で、12月の平均価格は4,052万円(+0.4%)。特に東京都は6,258万円(+2.5%)と3か月ぶりに上昇に転じた。都下エリアが価格上昇を牽引する一方で、東京23区では下落が見られ、住宅需要が郊外にシフトしている可能性も否めない。また、千葉県は2,839万円(-3.9%)と下落したが、埼玉県は2,842万円(+1.2%)で上昇し、再評価されつつある傾向がうかがえる。
近畿圏では、新築住宅の平均価格が3,655万円(-1.2%)と反転下落した。大阪府や兵庫県では下落傾向が続き、全体的な市場の停滞感が感じられる。一方で、中古市場では平均価格が2,895万円(+0.6%)と上昇し、堅調な動きが見られた。特に兵庫県では3,205万円(+3.7%)と大幅に上昇し、築年数の進行が一定の影響を及ぼしていると考えられる。
中部圏では新築住宅の平均価格が3,434万円(+0.1%)と小幅ながら上昇を維持。一方で、中古住宅市場は2,571万円(-0.3%)と下落が続いた。名古屋市を含む愛知県の価格低下が影響しており、需要の低迷が見られる。
参考:(株)東京カンテイ「新築木造一戸建て住宅平均価格 月別推移」,「中古木造一戸建て住宅平均価格 月別推移」
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