マンション管理

マンションのランニングコストは? 新築・中古で違いはある?

マンションの維持管理で気になるのがランニングコストです。新築や中古、立地やマンションの規模など条件によって違いはありますが、2022年は平均でどのくらいコストがかかっていたのでしょうか。(株)東京カンテイが行った調査から結果を見ていきます。

首都圏新築マンション、管理費・修繕積立金は2年ぶりに上昇

(株)東京カンテイが発表した「新築・中古マンションのランニング・コストに関する調査レポート(2022年)」によると、首都圏のマンション管理費(70平米換算)は、前年比プラス7.9%の1万9548円/月と2年ぶりに上昇し、2万円の大台に迫りました。修繕積立金においても首都圏は2年ぶりに上昇し、前年比プラス7.0%の7946円/月となりました。

都県別でみると、マンションの毎月のランニング・コストは東京都が最も高く、管理費2万1716円、修繕積立金8261円と合わせて約3万円ほどです。神奈川県は管理費1万7077円、修繕積立金7891円。埼玉県は管理費1万6831円、修繕積立金7373円。千葉県の管理費は1万5310円、修繕積立金は6735円でした。

首都圏中古マンション、築15年まで修繕積立金は増加・管理費は減額

一方、中古マンションは築年数によって違いがあります。2022年に首都圏で流通した築1年の分譲マンション管理費は2万1364円/月、修繕積立金は8919円/月と、合わせて3万283円でした。築5年では、管理費は1万7001円/月、修繕積立金は8888円/月。築10年では管理費は1万5357円/月、修繕積立金は1万2389円/月。基本的には築15年前後までは修繕積立金は増加傾向、管理費は減額傾向にあります。

近畿圏新築マンション、管理費は6年連続で上昇

では、近畿圏はどうでしょうか?
近畿圏の新築マンション管理費(70平米換算)は、前年比プラス4.9%の1万2218円/月と6年連続で上昇しました。修繕積立金は2年連続で上昇し、前年比プラス3.5%の6889円/月となりました。大阪府は管理費1万1624円/月、修繕積立金は6919円/月。兵庫県は管理費1万467円/月、修繕積立金は6543円/月です。

ランニング・コストは新築マンションの価格高騰に連動し、年々上昇傾向を続けています。

近畿圏中古マンション、ランニングコストは概ね2万円前後

近畿圏の中古マンションは、築1年物件では管理費が1万3691円/月、修繕積立金が6738円/月と、合わせて2万円を超えています。築10年物件では管理費が1万302円/月、修繕積立金が1万30円/月と拮抗。築古物件においても合計は2万円前後に落ち着いています。しかし首都圏とは異なり、修繕積立金の割合の方がやや高くなっている傾向が見えてきました。

マンションを購入する場合、物件自体の金額のみならず、維持・管理で必要となるランニングコストも注意深く気にかけていくことが大切です。

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