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9月の新築・中古一戸建て市場、首都圏を中心に価格変動が明確に

(株)東京カンテイから発表された一戸建て市場動向によると、2024年9月の新築および中古一戸建て市場は地域ごとに大きな変動が見られた。

新築一戸建て価格、東京都は連続下落、首都圏全体で供給数減少

新築一戸建ての平均価格は、首都圏で前月比2.6%減少し4,493万円になった。東京都では5.5%の下落で5,368万円となり、先月から連続して下落。前年同月比でも3.1%下落している。

神奈川県ではマイナス0.8%の4,856万円、千葉県もマイナス0.4%の3,825万円と下落に転じたが、埼玉県のみ1.9%の上昇を見せ、3,844万円となった。特に千葉県では供給戸数が増加し、全体的に供給量は増加傾向にあるが、前年同月比で見ると首都圏全体で依然として減少している。

近畿圏では平均価格が前月比で1.1%マイナスの3,699万円となった。大阪府ではマイナス1.1%の3,926万円、兵庫県もマイナス0.7%の3,872万円となり、ともに反転下落している。京都府はさらに大きく下落し、マイナス3.9%の4,028万円となった。

中古一戸建て価格、首都圏全体で価格上昇が継続

中古一戸建て市場では首都圏全体で価格が3.1%上昇し4,099万円となり、先月から引き続き上昇傾向を示している。2月以来の4,000万円台の回復で、前年同月比でも8.1%の上昇を見せている。東京都では6,302万円(前月比1.5%増)、神奈川県は4,185万円(同0.9%増)、千葉県は2,933万円(同2.0%増)、埼玉県も2,971万円(同1.2%増)となり、首都圏全体で価格の上昇が続いている。

​近畿圏では平均価格が3.9%増加し、2,957万円。特に京都府が14.8%増の3,903万円という大幅な上昇を見せた。大阪府は3.2%増で3,254万円、兵庫県も1.5%増の2,863万円といずれも上昇に転じている。

今後の見通し

9月の一戸建て市場は、新築物件では地域によって下落が続く一方で、中古物件では首都圏や近畿圏での価格上昇が目立った。特に中古一戸建て市場は、全体的に価格が上昇基調にあり、今後の価格動向にも注目が集まる。

また、新築物件の下落が続く地域では、今後供給量の変化による価格の反転も予想される。

参考/(株)東京カンテイ 2024年9月度「新築木造一戸建て住宅平均価格 月別推移」, 2024年9月度「中古木造一戸建て住宅平均価格 月別推移」

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